脳を守る新蘇生法

医療の進歩は、老化に対する考え方を変えただけでなく、死の定義も変えました。以前は「心臓と呼吸が止まり、瞳孔が開いている」という三徴候が死であると定義されていました。

現代の医療現場においては、患者が心肺停止の状態になったら、心臓マッサージをすぐ行う事などの蘇生法を試みる事が一般的です。この場合、鍵を握っているのは、私たちのアイデンティティともいえる脳です。脳のダメージが進んでいると、取り返しがつかないのです。

その脳を守る新しい蘇生法として現れたのが人工心肺装置を用いる方法です。心臓と肺の代わりに全身へ血液を送る装置で、本来は心臓手術の為に開発されたものでした。通常、心臓が止まった患者には心臓マッサージやAEDなどの電気ショックで、まずは心臓を回復させようとします。

心臓が再び動き出せば脳に血液が流れ、酸欠によるダメージを抑えられます。この順番を逆転させるのが新しい脳蘇生法です。心臓が動き出さない時、人工心肺装置を使用して脳への血流を確保し、そこから心臓の治療に取り掛かるのです。今までとは異なる蘇生法として期待が寄せられています。

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